失業保険を受け取るには、4週間に1度ハローワークの認定日に行き、「失業認定申告書」と「雇用保険受給資格者証」を提出する必要があります。
この記事では、失業認定申告書の書き方を項目ごとに詳しく解説します。特に迷いやすい「収入のあった日の書き方」「支給番号の探し方」「有給休暇の扱い」など、実際に書く際につまずきやすいポイントを重点的に説明していきます。
■目次
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失業認定申告書とは?認定日に必要な書類
失業認定申告書は、認定日の期間中に失業状態にあったか、求職活動をしたかを報告する書類です。
認定日では以下の2つを提出します。
- 失業認定申告書(この記事で解説する書類)
- 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)
失業認定申告書は、初回は失業保険の手続きをした日に受け取り、それ以降は認定日ごとに新しいものを受け取ります。
失業認定申告書の書き方(項目別解説)
上の図の番号順に、各項目の書き方を説明していきます。
① 失業認定期間に仕事をした場合(内職・手伝い含む)の書き方
ここは認定日前日までに仕事や内職等を行ったかを記入する欄です。労働時間が4時間以上か4時間未満かで記入する記号が変わります。
- 4時間以上の労働:○(就職・就労)
- 4時間未満の労働:×(内職・手伝い)
※記号の意味は申告書の設問文に基づくものです。迷う場合は、その日に4時間以上働いたかどうかを基準に判断してください。
「○」を書く場合(就職・就労)
以下のケースでは○を記入します。
- 会社に採用されて就職した(試用期間、研修期間も含む)
- 自営業を始めた(本格的に準備に専念した日から)
- パート、アルバイト、派遣、日雇い等で1日4時間以上働いた
就職とは継続的に働く場合で週20時間以上のパート・アルバイトも含みます。就労とは数日のみのアルバイトなど臨時的・単発的に働く場合で、1日の労働時間が4時間以上のものを指します。
「×」を書く場合(内職・手伝い)
以下のケースでは×を記入します。
- 自宅などで内職をした
- 知人の仕事を手伝った(1日4時間未満)
内職・手伝いは家庭内での内職や短時間の手伝いなど、1日の労働時間が4時間未満のものを指します。
重要な注意点
収入がなくても印をつける必要があります。無給の手伝いや試用期間でも、労働した事実があれば記入しなければなりません。
また、会社設立や業務委託、請負などの事業を開始する場合は、その準備に専念し始めた日から基本手当の支給対象外となります。実際に売上がなくても、準備を始めた時点で申告が必要です。
② 内職・手伝いをして収入を得た場合の書き方
上記①で×を付けた場合で、かつ収入があった場合に申告します。
「収入のあった日」の書き方で迷いやすいポイント
ここで書くのは「働いた日」ではなく「収入を実際に受け取った日」です。これは申告書の記入上の取り扱いで、一般的にこの方法で運用されています。
例えば、3月1日~3月5日に内職をして、3月20日に3,000円を受け取った場合は、以下のように記入します。
- 収入のあった日:3月20日
- 収入額:3,000円
- 何日分:5日分
働いた日が複数日にまたがる場合でも、収入を受け取った日が1日であれば、その日付1つと合計金額を記入します。
4時間未満でも減額される場合がある
1日当たりの「基本手当の額」と「内職の額」を足した合計が、賃金日額の8割を超えると、基本手当が減額されます。8割以内であれば基本手当を満額受け取れます。
詳しくは「失業給付期間はアルバイトできるの?」をご覧ください。
③ 求職活動した欄の書き方
まず「ア.求職活動をした」のアに○をします。求職活動をしていないと失業保険を受け取ることはできません。
必要な求職活動回数
求職活動は原則2回必要です。ただし、給付制限(自己都合退職の場合、2025年4月以降は原則1ヶ月)がある場合も、その期間中に求職活動の実績が必要です。
必要な回数以上に求職活動をしても、すべて書く必要はありません。2回必要なら2つ、3回必要なら3つ書けばOKです。
何が求職活動になるのか、ならないのかは「求職活動になるもの、ならないもの一覧」をご確認ください。
記入箇所は利用した機関によって異なる
求職活動の内容を書く場所は、利用した機関によって上部の(1)と下部の(2)に分かれます。
(1)に記入する機関(上部)
- ハローワーク
- 紹介会社
- 派遣会社
- ハローワーク以外の公的機関
応募だけでなく、セミナー参加や就職相談等も含みます。
(2)に記入する機関(下部)
上記以外のすべてです。インターネットや求人雑誌等で応募した場合に記入します。
応募の結果については、失業認定申告書の提出日時点での内容を書きます。応募の結果がわかっていれば「不採用」「選考中」などと明記してください。
④ 今仕事が紹介されればすぐに応じられるか
この欄は、今すぐに働ける意思と能力があるか、失業状態にあるかを確認する欄です。
すぐに働ける場合は「ア」に○をします。
すぐに働けない場合は、該当する理由によって以下のいずれかに○をします。
- ア. 病気やけがなどの健康上の理由
- イ. 個人的又は家庭的な事情のため(例えば結婚準備、育児、介護等)
- ウ. 就職したため又は就職予定があるため
- エ. 自営業を開始したため又は開始予定があるため
- オ. その他(理由を裏面に記入する)
すぐに働けない理由に○をした場合、理由によっては失業保険がすぐに出ない、または受給資格を失う可能性があります。判断に迷う場合は、必ず認定日当日に職員へ確認してください。
⑤ 就職または自営を予定している場合の書き方
すでに就職や自営の予定がある場合に記入します。
例えば4月1日から就業予定の場合、3月31日まで(前日まで)は失業保険を受け取ることができます。就業開始日の前日までは受給可能ですので、予定がある場合は必ず記入してください。
⑥ 日付、氏名、支給番号、押印
以下の項目を記入します。
- 日付:失業認定申告書の提出日(認定日)の日付
- 氏名:自分の名前
- 支給番号:雇用保険受給資格者証の1番に書かれてある数字
- 押印:自筆であれば押印は不要
押印については自筆であれば押す必要はありません。代筆の場合のみ押印が必要です。
支給番号は雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の1番に記載されている数字です。
支給番号がわからない・見つからない場合
雇用保険受給資格者証を確認してください。表紙の「1.支給番号」という欄に数字が記載されています。この番号をそのまま転記すればOKです。
雇用保険受給資格者証を紛失した場合は、ハローワークで再発行の手続きが必要です。認定日当日に紛失に気づいた場合でも、窓口で相談すれば対応してもらえます。
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よくある疑問と特殊なケース
有給休暇を使った場合の書き方
退職日が決まっている状態で有給休暇を消化している期間は、まだ在職中として扱われます。
有給休暇消化中は雇用関係が継続しているため、失業状態とはみなされず、失業保険の受給対象期間には含まれません。
失業保険の受給開始日は、有給休暇消化が終わって実際に退職した日の翌日からとなります。失業認定申告書への記入は不要ですが、退職日の確認は重要です。
就職が決まった場合の書き方
認定期間中に就職が決まった場合は、④の欄で「ウ. 就職したため又は就職予定があるため」に○をつけます。
また、⑤の欄に就職予定日を記入します。
就職日の前日までは失業保険を受給できます。また、一定の条件を満たせば再就職手当の対象となる可能性があります。詳しくはハローワークで確認してください。
初回の失業認定申告書の書き方
初回(1回目)の失業認定申告書は、失業保険の手続きをした日(離職票を提出した日)に受け取ります。
初回の認定日では、手続きをした日から認定日前日までの期間について記入します。この期間は通常2~4週間程度です。
初回の求職活動実績については、雇用保険説明会への参加が1回分としてカウントされる場合が多いです。ハローワークでの職業相談なども実績になるため、認定日当日に窓口で相談するのも有効です。
2回目以降の書き方の違い
2回目以降の失業認定申告書は、前回の認定日から今回の認定日前日までの期間(通常28日間)について記入します。
2回目以降も基本的な書き方は変わりませんが、必要な求職活動回数に注意が必要です。
通常は2回必要ですが、給付制限期間(自己都合の場合、原則1ヶ月)がある場合、その期間中にも求職活動が必要です。
給付制限期間の求職活動回数は「原則2回以上」などハローワークにより指導が異なる場合があるため、初回認定日に必ず確認してください。
4時間以上働いた場合の取り扱い
1日4時間以上働いた日は、失業保険の支給対象日から除外されます。これを「就労」といいます。
ただし、除外された日数分は受給期間(原則1年)の最後に繰り越されるため、受給期間内であれば給付日数自体は減りません。受給できる日が後ろにずれるだけです。
例えば、28日間の認定期間中に5日間4時間以上働いた場合、その5日分は失業保険が出ませんが、受給期間の最後に5日分繰り越されます。ただし、受給期間満了日(原則、離職日の翌日から1年間)を過ぎると受け取れなくなるため注意が必要です。
認定日当日の流れと注意点
認定日では、通常は以下の流れで手続きが進みます。
- 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)と失業認定申告書を提出
- ハローワーク職員による確認
- 支給される日数分の説明を受ける
- 雇用保険受給資格者証と新しい失業認定申告書を受け取る
通常は待つだけで手続きが完了しますが、失業認定申告書に不備や記入漏れがあると窓口に呼ばれ、聞き取り調査(ヒアリング)が行われます。
認定日当日の求職活動について
認定日当日の求職活動は次回の認定期間の実績として扱われます。今回の認定には含まれないため注意してください。
認定日当日にハローワークで職業相談をした場合、それは次回の認定に使える実績となります。
書き方がわからない場合の対処法
書き方がわからない項目がある場合は、以下の方法で確認できます。
- 認定日より前にハローワークに電話で問い合わせる
- 認定日当日に窓口で質問する(ただし待ち時間が長くなる可能性がある)
- ハローワークのウェブサイトで記入例を確認する
不明な点を放置したまま提出すると、窓口での確認に時間がかかります。事前に確認しておくことをおすすめします。
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まとめ
失業認定申告書の記入で特に注意すべきポイントは以下の通りです。
- 労働時間が4時間以上か4時間未満かで○×が変わる
- 収入のあった日は「働いた日」ではなく「受け取った日」
- 無給でも労働した事実があれば記入が必要
- 支給番号は雇用保険受給資格者証の1番に記載されている数字
- 認定日当日の求職活動は次回の実績になる
記入方法がわからない場合は、事前にハローワークへ問い合わせることで、認定日当日の手続きをスムーズに進められます。
よくある質問
Q1. 失業認定申告書を紛失した場合はどうすればいいですか?
A. 認定日当日にハローワークの窓口で申し出れば、再発行してもらえます。ただし、手続きに時間がかかる可能性があるため、認定日には余裕を持って行くことをおすすめします。
Q2. 収入のあった日を間違えて記入した場合、訂正できますか?
A. 提出前であれば二重線で訂正し、正しい日付を記入してください。提出後に間違いに気づいた場合は、次回の認定日にハローワーク職員に申し出て訂正してもらう必要があります。虚偽申告とならないよう、気づいた時点で速やかに申し出ることが重要です。
Q3. アルバイトをしたが収入がまだ振り込まれていない場合はどう書けばいいですか?
A. 収入を実際に受け取った日に記入するため、まだ受け取っていなければ今回の申告書には記入しません。次回以降、実際に収入を受け取った認定期間の申告書に記入してください。
Q4. 支給番号は毎回同じ番号を書けばいいですか?
A. はい、支給番号は雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)に記載されている番号で、受給期間中は変わりません。毎回同じ番号を記入してください。
Q5. 求職活動が2回に満たない場合はどうなりますか?
A. 原則として、必要な回数の求職活動実績がないと、その期間の失業保険は支給されません。ただし、やむを得ない理由がある場合は、ハローワークの判断により例外的に認められることもあります。認定日に必ず相談してください。
Q6. 友人の会社を無給で手伝った場合も記入が必要ですか?
A. はい、無給であっても労働した事実があれば記入が必要です。4時間以上であれば○、4時間未満であれば×を記入してください。無給であることは収入の欄に「0円」と記入するか、空欄のままで構いません。
Q7. 複数日にわたって内職をして、収入も複数回に分けて受け取った場合はどう書けばいいですか?
A. 収入を受け取った日ごとに、それぞれ記入してください。例えば、3月10日に2,000円、3月20日に3,000円を受け取った場合は、2行に分けて記入します。
