雇用保険(失業保険)の手続き

雇用保険(失業保険)の手続きはいつまでに行えばよいのか

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雇用保険(失業給付)の有効期限は1年間です。
なるべく早めにハローワークで失業給付の手続きをしましょう。

細かく言えば、離職日の翌日から1年間有効です。
その間にハロワークへの手続きと失業給付を受け取らなければなりません。
1年経過してしまえば、まだ失業給付が残っていたとしても受け取ることができなくなり、その分は損することになります。

一部例外があります。それは失業給付の受給日数が330日と360日の場合です。
その場合は、それぞれ以下のようになります。

・330日給付日数がある場合は1年間+30日
・360日給付日数がある場合は1年間+60日

330日以下の人は全て有効期限は1年間となります

自己都合の場合は2ヶ月の給付制限がつきます。その場合はさらに気をつける必要があります。
以下は「会社都合退職」と「自己都合退職」とでそれぞれ失業給付を最後まで受け取れなかったケースです。

 

会社都合で退職した場合の支払い例

(例1)
40歳のAさんは、3月末日で会社を退職することになりました。
会社の業績が悪くリストラの対象になったためです。
Aさんは会社に15年勤務していたため、240日分の失業給付が受けられます。

※日数について詳しくは 雇用保険(失業保険)はいつまでもらえるの?を参照してください。

会社から離職票が届いたのが、4月10日です。
Aさんは退職前から就職活動を始めていたため、すぐに就職はきまるだろうと考えていました。そのため雇用保険(失業給付)の手続きをしていなかったのです。

ですがなかなか就職先が決まらず、仕方なくハロワークへ失業給付の手続きに向かいました。
そこで説明を聴き、本来であれば240日の失業給付を受けられたはずでしたが、結局175日分しか受け取ることができなかったのです

会社都合の場合の雇用保険受給例

退職日:3月31日 
雇用保険有効期間:4月1日~翌3月31日まで
ハローワークへの雇用保険申手続き:10月1日
待機期間:10月1日~10月7日まで
給付開始:10月8日より支給開始

※7日間の待機期間とは失業状態であることを確認する7日間です。全員の方が対象です。

自己都合で退職した場合の支払い例

(例2)
40歳のBさんは、3月末日で退職となりました。原因は人間関係トラブルです。
15年間勤めてきましたが、自己都合での退職になりますので、2ヶ月給付制限付きの120日の失業給付が受けられます。

Bさんは自己都合退職となりますので、2ヶ月の給付制限を待たないと失業給付が受け取れないことを知り、雇用保険の手続きをせずに就職活動に専念しました。しかし思うように就職先がみつからず、半年たった11月1日に雇用保険の手続きをハローワークで行いました。

結局手続きが遅れたため、120日のうちの83日分しか受け取ることができませんでした
自己都合の場合の雇用保険受給例

退職日:3月31日 
雇用保険有効期間:4月1日~翌3月31日まで
ハローワークへの雇用保険申手続き:11月1日
待機期間:11月1日~11月7日まで
給付制限期間(2ヶ月)11月8日~翌1月7日まで
給付開始:1月8日より支給開始

※待機期間とは失業状態であることを確認する7日間です。全員の方が対象です。
※自己都合退職(病気や怪我など、やむを得ない理由を除く)の場合は、2ヶ月間の給付制限期間があります。
※令和2年の法改正より給付制限が3ヶ月から2ヶ月に短縮されました。

まとめ

以上のことから、失業給付には有効期限があることを覚えておきましょう。
多くの場合、退職した翌日より1年間です。

離職してから、10日前後で離職票が会社より届きます。
最初から受給を希望する場合には、なるべく早めに手続するようにしましょう。

失業給付に日数は、退職理由と雇用保険の加入年数によって変わります。
おおよその計算は、以下で計算可能です。
【2023年】失業保険の金額を計算(自動計算ツール)

◆参考リンク
会社都合で退社した場合の流れ
自己都合で退社した場合の流れ

もちろん、すぐに就職が決まるようなら場合は手続きは不要です。
次の就職先が前職の離職日より1年以上間が空かなければ、雇用保険の加入期間は合算できます。
加入期間は長ければ長いほど給付日数は増えることになります。

手続き後、すぐに就職が決まった場合はどうなるのでしょうか?
その場合は再就職手当を受け取ることができます。再就職手当は残日数の最大70%を一時金として受け取る制度です。

再就職手当とは(条件や手続きをわかりやすく図で解説)

もし、何らかの理由ですぐに働けない状態でしたら、最長3年間の延長もできます。
その場合は以下を参考にしてください。

退職してからすぐに働けないとき

 

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