「失業保険はどのくらいの期間もらえるの?」
「自分の離職票に『2D』と書いてあるけど、これはどういう意味?」
もらえる期間(給付日数)は、あなたの「年齢」と「雇用保険に入っていた期間」、そして一番重要な「退職理由(離職区分)」によって決まります。
この記事では、複雑な条件を2025年4月施行の最新制度に基づいて、図と一覧表でわかりやすく解説します。
■目次
スポンサーリンク
【結論】期間を決める最大の要素は「退職理由」
失業保険でもらえる日数は、大きく分けて以下の4つのグループのどれに当てはまるかで決まります。まずは、自分の手元にある「離職票-2」の「離職区分」などのコードを確認してください。
離職区分コード対応表(最新版)
| 種類 | 給付日数 | 給付制限 | 主な離職コード |
|---|---|---|---|
| ① 特定受給資格者 (会社都合) |
多い (90~330日) |
なし | 11, 12, 21, 22, 31, 32 (倒産・解雇など) |
| ② 特定理由離職者1 (雇い止め) |
多い (90~330日) |
なし | 2C (23) (更新希望したのに更新されず) |
| ③ 特定理由離職者2 (正当な自己都合) |
通常 (90~150日) |
なし | 2D (24), 2E, 3C, 3D (病気・介護・配偶者の転勤など) |
| ④ 一般受給資格者 (単なる自己都合) |
通常 (90~150日) |
あり (原則1ヶ月) |
4D (40), 45, 50, 55 (転職・一身上の都合) |
※2025年4月より、④の一般受給資格者(自己都合)でも、給付制限期間が「2ヶ月」から「原則1ヶ月」に短縮されました。
各区分の詳細解説(2D・2Cとは?)
1. 特定受給資格者(会社都合)
会社の倒産やリストラ、解雇などで強制的に辞めさせられたケースです。もらえる日数が最も手厚く、待機期間(7日)が終わればすぐに支給が始まります。
2. 特定理由離職者1(コード2C:雇い止め)
契約社員や派遣社員の方で、「自分は更新したかったのに、会社側から更新を断られた」場合です。この「2C」区分になると、会社都合と同じ扱いになり、給付日数が大幅に優遇されます。
3. 特定理由離職者2(コード2D:正当な理由のある自己都合)
ここが検索でも多くの方が気にしているポイントです。自己都合退職であっても、以下のような「やむを得ない事情」がある場合は「2D」などのコードになり、給付制限(1ヶ月待ち)が免除されます。
【2D(特定理由離職者2)になる主な例】
- 本人の病気やケガで働けなくなった(医師の証明が必要)
- 家族の介護が必要になった
- 結婚や配偶者の転勤により、通勤が困難になった
- 保育園が見つからず働けなくなった
- 契約期間満了(更新を希望しなかった場合)
この場合、日数の優遇はありませんが、「待たずにすぐもらえる」という大きなメリットがあります。
4. 一般受給資格者(4D:自己都合)
転職や「なんとなく合わない」など、自分の意思で辞めた場合です。これまでは2ヶ月待つ必要がありましたが、現在は原則1ヶ月待てば支給が始まるようになりました。
詳しくは特定受給資格者と特定理由離職者とは? もご覧ください。
スポンサーリンク
【日数表】失業保険は何日もらえる?
給付日数は、年齢と「被保険者期間(雇用保険に入っていた期間)」で決まります。
A表:会社都合・雇い止め(特定受給資格者・特定理由1)
離職コード:11, 12, 21, 22, 31, 32, 23(2C) の方
| 年齢 | 1年未満 | 1~5年 | 5~10年 | 10~20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ー |
| 30~34歳 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
| 35~44歳 | 150日 | 240日 | 270日 | ||
| 45~59歳 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
| 60~64歳 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
B表:自己都合・正当な理由あり(一般・特定理由2)
離職コード:24(2D), 25(2E), 33, 34, 40(4D), 50, 55 の方
| 年齢 | 1年未満 | 1~10年 | 10~20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|
| 全年齢 | - | 90日 | 120日 | 150日 |
※特定理由離職者2(2Dなど)は、被保険者期間が1年未満(6ヶ月以上)でも「90日」支給される特例があります。
[adsen]
障害者・就職困難者の給付日数
障害者手帳をお持ちの方などは「就職困難者」となり、さらに長い期間支給されます。
| 年齢 | 1年未満 | 1年以 |
|---|---|---|
| 45歳未満 | 150日 | 300日 |
| 45~64歳 | 360日 |
スポンサーリンク
年齢による違い(65歳以上は一時金)
失業保険(基本手当)がもらえるのは、「65歳の誕生日の前々日」までに退職した人です。
- 65歳未満で退職: 「一般被保険者」として、毎月失業手当がもらえます。
- 65歳以上で退職: 「高年齢被保険者」として、「高年齢求職者給付金(一時金)」が支給されます。
一時金の場合、日数は30日分または50日分と少なくなりますが、年金と同時に受け取れるメリットがあります。
【超重要】65歳の誕生日ギリギリまで働く人は注意!
失業保険を「毎月もらえる(基本手当)」にするためには、64歳のうちに退職する必要があります。
法律上、年齢は「誕生日の前日」に加算されます。そのため、「誕生日の前日」に退職すると、すでに65歳扱いとなり、失業保険の総額が激減(一時金のみ)してしまいます。
損をしない退職日は「誕生日の前々日」までです。
例:4月2日生まれの場合
❌ 4月1日退職→ 65歳扱い(一時金)
⭕ 3月31日退職→ 64歳扱い(基本手当対象!)
まとめ:手続きで損をしないために
失業保険のもらえる期間と開始時期は、退職理由で天と地ほどの差が出ます。
- 離職区分「2C」なら、会社都合並みに日数が多くもらえる!
- 離職区分「2D」なら、日数は普通だが1ヶ月待たずにもらえる!
- 「4D」でも、2025年からは1ヶ月待てばもらえる!
もし、会社から送られてきた離職票の理由が「自己都合(4D)」になっていても、実際は「病気で辞めた」「更新を断られた」などの事情がある場合は、ハローワークで証拠を見せれば「2D」や「2C」に変更できる可能性があります。
諦めずに相談してみましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 離職区分2D(特定理由離職者2)に待機期間や給付制限はありますか?
7日間の待機期間はありますが、自己都合退職のような給付制限(1ヶ月~3ヶ月)はありません。手続き後、待機期間が経過すればすぐに支給対象となります。
Q2. 離職区分2C(特定理由離職者1)と2Dの違いは何ですか?
2Cは「契約更新を希望したのに叶わなかった(雇い止め)」ケースで、給付日数が会社都合並みに優遇されます(最大330日)。
一方、2Dは「正当な理由のある自己都合(病気や家庭の事情など)」のケースで、給付日数の優遇はありませんが、給付制限がつかない(すぐもらえる)というメリットがあります。
Q3. 自己都合退職(4D)の給付制限期間はどれくらいですか?
2025年4月1日以降の離職であれば、原則として「1ヶ月」に短縮されました。ただし、過去5年間に3回以上の自己都合退職がある場合は「3ヶ月」となります。
Q4. 失業保険は最大で何日もらえますか?
年齢や雇用保険加入期間によりますが、会社都合退職(特定受給資格者)の場合、45歳以上60歳未満で加入期間が20年以上あれば、最大で330日(就職困難者は360日)支給されます。