65歳以上で受け取ることができる失業保険についてわかりやすく説明していきます。
また得する情報やQ&Aもお伝えしていきます。
失業保険(正確には雇用保険の失業給付)とは会社を退職した際に受け取れる給付のことです。
年齢によって呼び名と支給内容が異なるため注意が必要です。

65歳未満の方は「基本手当」
65歳以上の方は「高年齢求職者給付金」となります。

高年齢求職者給付金を受け取るには、前提として離職前に6か月以上の雇用保険加入期間が必要です。
65歳以上の方は「高年齢求職者給付金」となり、50日分もしくは30日分を一時金として一括で受け取ります。
(基本手当の場合は90~330日分を28日ごとに支給)
また退職理由によって支給されるタイミングが変わってきます。
会社都合や定年退職などの場合は比較的早く支給されますが、自己都合退職の場合は受け取るまで1ヶ月待つ必要があります(給付制限)。
※2025年(令和7年)4月の法改正により、自己都合退職の給付制限期間は原則「1ヶ月」に短縮されました。
やむを得ない理由と認められるものは、解雇、契約期間満了、本人のケガ病気、家族の介護などです。
では詳しく説明していきます。
■目次
スポンサーリンク
高年齢求職者給付金の手続きから受け取るまで
前提として、失業給付を受け取れる方は以下の方が対象です。
- ハローワークで求職の申込みを行い、就職しようとする意思があること
- 働く能力があるにもかかわらず職業につけない状態であること
- 離職の日以前に「被保険者期間」が6ヶ月以上あること
今後働く気がない場合は、原則として高年齢求職者給付金を受け取ることはできません。
受給要件と支給日数
離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あることが条件です。
| 6ヶ月以上1年未満 | 30日 |
|---|---|
| 1年以上 | 50日 |
退職前に6ヶ月以上1年未満の加入なら30日、1年以上なら50日支給となります。
支給金額
支給金額は、おおよそ「賃金日額の50%~80% × 日数分」です。
・月平均10万円の給与なら1日2,666円
・月平均20万円の給与なら1日4,739円
・月平均30万円の給与なら1日5,687円
(例)月給20万円の場合、1日の基本手当日額はおよそ4,739円です。
30日支給:30日×4,739円=142,170円
50日支給:50日×4,739円=236,950円
上記の額が一時金として支給されます。
以下のページにて自動計算できます。
・失業保険の金額を計算(自動計算ツール)
必要事項を入力し、計算ボタンを押すだけです。
■関連記事
・雇用保険(失業保険)はいくらもらえるの?(図と例で解説)
ハローワークにて高年齢求職者給付金の手続きを行なう

住所を管轄するハローワークで手続きを行います。給付金の手続きをする際は、先に求職申込みを行います。
【必要書類】
- 雇用保険被保険者離職票-1、離職票-2
- 個人番号確認書類(マイナンバーカード等)
- 本人確認書類
- 写真2枚(3cm×2.5cm)
- 印鑑
- 本人名義の通帳またはキャッシュカード
窓口で離職理由の確認など簡単な質問があり、問題がなければ手続き終了となります。
待機期間と給付制限
支給日については、退職理由により異なります。
| 離職理由 | 会社都合・定年・契約期間満了など | 自己都合退職など |
|---|---|---|
| 支給まで | 手続き後、7日間の待機期間+認定日を経て約1ヶ月後に支給 | 待機期間+1ヶ月の給付制限+認定日を経て約2ヶ月後に支給 |
| 受給期間 | 離職日の翌日から1年間 | |
高年齢求職者給付金を受け取れる期間は、離職日の翌日から起算して1年間です。
例:2026年3月31日付で退職した場合
受け取れる期間は、2026年4月1日~2027年3月31日までです。
1年を越してしまうと、受け取る資格がなくなります。この期間を過ぎた場合は高年齢求職者給付金を受け取ることはできません。
まとめ
65歳を過ぎてから退職した場合に受け取れるのが高年齢求職者給付金です。
1日の給与の5割から8割を、30日分または50日分、一時金として受け取れます。
65歳未満で退職した場合は基本手当となり、90日~330日分を28日ごとに受け取ります。
年金との併給については、高年齢求職者給付金は一時金のため併給可能です。
基本手当の場合は同時に受け取れないため注意が必要です。
現在は65歳以上でも雇用保険の対象となっています。
■60歳から65歳までの給付金についても併せてご覧ください。
・高年齢雇用継続基本給付金(図で解説)
・高年齢再就職給付金を図で解説
高年齢求職者給付金Q&A
ここでは高年齢求職者給付金に関するQ&Aを紹介します。
64歳と65歳で退職する場合の違いについて
一般的には64歳で退職したほうが受給日数は多くなります。
64歳で退職すると高年齢求職者給付金ではなく基本手当となり、最低90日以上受け取れるためです。
65歳までに退職する場合はいつまでに退職すればよいのか
誕生日の前々日です。
法律上は「誕生日の前日」に年齢が加算されるため、64歳扱いで退職するには前々日までに退職する必要があります。
高年齢求職者給付金を受け取ると年金が支給停止されるのか
年金の支給停止にはなりません。
高年齢求職者給付金は一時金のため併給が可能です。
高年齢求職者給付金は何度も受け取ることは可能か
受給要件(離職前1年間に通算6ヶ月以上の加入)を満たせば、再度受け取ることも可能です。