離職票が送られてこなくても、失業保険の手続きは可能です。
離職票は失業保険(基本手当)の手続きに必要な書類です。これがないとハローワークに行っても手続きができません。届くのを待っているだけでは、その分だけ受給開始が遅れてしまいます。
ですが退職日の翌日から12日目以降であれば、離職票が手元になくても「仮手続き」が可能です。
この記事では、離職票が届かないときの正しい対処法と、2026年時点での最新制度を踏まえた失業保険の進め方を解説します。
■目次
【制度情報】マイナポータルでの離職票受取について
現在、条件を満たす場合は、マイナポータル経由で離職票を電子データ(PDF)として受け取ることが可能です。
ただし、事前準備や会社側の電子申請対応が必要なため、全員が対象になるわけではありません。
離職票とは?
離職票とは、雇用保険の加入状況や退職理由、賃金情報などが記載された書類です。この情報をもとに、失業保険の「もらえる金額」や「もらえる日数」が決定されます。
離職票-1と離職票-2の違い
離職票は以下の2種類で1セットです。
離職票-1(振込先などを記入する用紙)

離職票-2(退職理由や賃金が載っている用紙)
左側には賃金・出勤状況、右側には退職理由(4D=自己都合退職など)が記載されています。

再就職が決まっている場合も必要?
離職票が必要になるのは、失業保険を申請する場合です。
すでに次の就職先が決まっている場合や、短期間で再就職する見込みがある場合は、必ずしも失業保険の手続きを行う必要はありません。
なお、失業保険を受給すると、雇用保険の加入期間はリセットされます。一方、申請せずに再就職した場合は加入期間が次の会社へ引き継がれます。
仮手続きの手順
失業保険の申請は、最初の手続きであれば離職票がなくても可能です。これを仮手続きと呼びます。
仮手続きを行う最大のメリットは、受給開始を早められることです。金額や給付日数が減ることはありません。
いつから手続きできる?(退職翌日から12日目〜)
仮手続きができるようになるのは、退職日の翌日から12日目以降です。

通常、会社は退職後10日以内に手続きを行う義務があります。その期間を過ぎても届かない場合の救済措置とお考えください。
仮手続きに必要な持ち物
離職票以外の書類を揃えてハローワークへ行きます。
・証明写真(3cm×2.5cm)2枚
・通帳またはキャッシュカード(原則ネット銀行不可)
・マイナンバー確認書類(マイナンバーカード等)
離職票はあとで提出(期限は初回認定日)
仮手続きをした場合でも、最終的には離職票が必要です。
目安として初回認定日までに提出すれば問題ありません。

【制度ポイント】給付制限について(2026年時点)
自己都合退職の場合、給付制限は原則1か月です。
ただし、5年以内に3回以上自己都合退職している場合は、3か月の給付制限が適用されます。
離職票が遅い場合の対処
「2週間経っても届かない」というトラブルは頻繁に起きます。主な原因と対策を整理しました。
離職票が遅れる3つの理由
会社は退職日の翌日から10日以内にハローワークへ手続きを行いますが、以下の理由で遅れることがあります。
1.会社の手続き忘れ・担当者の多忙
2.給与計算・締日の都合(最終給与確定後に発行するため)
3.会社が意図的に発行を遅らせている(嫌がらせ等)
催促しても送ってくれない時はハローワークへ
会社に連絡しても「今やっている」と言われるだけで届かない場合は、ハローワークへ相談してください。
「会社へ催促の連絡を入れてほしい」と依頼すれば、ハローワークから指導が入るため、手続きがスムーズに進むケースが多いです。正当な理由なく離職票の交付を拒むことは法律で禁止されています。
マイナポータルでの受取も確認
条件を満たす場合、マイナポータルを通じて離職票を電子データで受け取ることができます。
ただし、事前の連携設定や会社側の電子申請対応が必要なため、利用できないケースもあります。会社側に「電子申請で行ったか」を確認してみるのも一つの手です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 離職票が届かなくても失業保険の手続きはできますか?
A. はい、可能です。退職日の翌日から12日目以降であれば、離職票が手元になくてもハローワークで先に手続きを進められます(一般に仮手続きと呼ばれます)。離職票は届き次第、必ず提出してください。
Q2. 離職票はいつ届くのが普通ですか?
A. 一般的には、退職後10日〜2週間程度で届くケースが多いです。2週間以上経っても届かない場合は、会社に「雇用保険の資格喪失手続きをいつ行ったか」「発送日はいつか」を確認しましょう。
Q3. 仮手続きをした場合、離職票はいつまでに提出すればいいですか?
A. 目安は初回認定日までです。提出が遅れると、失業保険の支給決定や振込が遅れる可能性があります。届いたら早めに提出しましょう。
Q4. 仮手続きに必要な持ち物は何ですか?
A. 一般的には、証明写真(3cm×2.5cm)2枚、振込先の分かる通帳またはキャッシュカード、マイナンバー確認書類が必要です。ハローワークによって追加書類が必要な場合があるため、事前確認がおすすめです。
Q5. 自己都合退職でも、仮手続きはできますか?
A. はい、自己都合退職でも仮手続きは可能です。ただし、給付制限期間(原則1か月)があるため、手続きが遅れると受給開始がさらに遅れる点に注意してください。
Q6. 会社が離職票をなかなか送ってくれない場合はどうすればいいですか?
A. まずはハローワークへ相談してください。ハローワークから会社へ連絡してもらえる場合があります。正当な理由なく離職票の交付を拒むことは認められていません。
Q7. マイナポータルで離職票を受け取ると、何が便利ですか?
A. 条件を満たす場合、マイナポータルで離職票を電子データ(PDF)として受け取れます。郵送を待たずに確認でき、紛失の心配がない点がメリットです。ただし、会社側が電子申請に対応していない場合は利用できません。
Q8. 離職票に書かれている退職理由は必ず確認した方がいいですか?
A. はい、必ず確認してください。会社都合退職のはずが自己都合扱いになっている場合、給付制限や給付日数に大きな影響が出ます。誤りがあれば、早めにハローワークへ相談しましょう。
Q9. 仮手続きをせずに離職票を待ち続けるとどうなりますか?
A. 手続き開始が遅れる分、失業保険の受給開始も遅れます。特に自己都合退職の場合は給付制限も重なるため、結果的に生活への影響が大きくなる可能性があります。
Q10. すぐ再就職が決まりそうでも、離職票は受け取っておいた方がいいですか?
A. はい、受け取って自宅で保管しておくことをおすすめします。今回は使わなくても、次に退職した際に必要になるケースがあります。
まとめ
離職票が届かなくても、失業保険の仮手続きは可能です。
退職後2週間待つ → 届かなければ確認
それでも来なければ仮手続き+ハローワーク相談
制度を正しく理解し、受給の遅れを防ぎましょう。